テクノロジー概要
ゲノムやトランスクリプトームから何百万ものシーケンス解析が可能となり、遺伝子や遺伝的変異に関する新たな発見がもたらされました。しかし残念ながら、これらのリードには、繰り返しキャプチャされる不要なシーケンスが多く含まれています。
今後の更なる発見を加速するためには、これらの多量なノイズとなるシーケンスを削除することが重要で、そのことで豊富な遺伝子シーケンス以外のバックグラウンドとなるノイズを下げることで必要なシーケンスの感度を高めることになります。DepleteXはそれを実行します。
DepleteX テクノロジーは、CRISPR-Cas9 の特異性を利用して、次世代シーケンシング (NGS) ライブラリ内の多量の不要なシーケンスを分解します。従って、DepleteX を使用することで、より低発現のトランスクリプトを検出でき、より深いカバレッジとシグナルの改善が実現できます。
~ 66% ~ 90% > 90%
ヒトゲノムの約66%は反復DNAです シングルセルデータセットのリードの内 RNA seq データからのリードの90%>は
約90%はノイズです 多くのリボソーム、ミトコンドリア、または
ハウスキーピング遺伝子です
不要な配列を除去し、必要な配列を明確に
ゲノムやトランスクリプトームから何百万ものリードをシーケンスする機能により、遺伝子と遺伝的変異に関する前例のない発見がもたらされました。しかし、残念ながらこれらのリードの多くは、繰り返しキャプチャされる多量なシーケンスで浪費されています。
今後の新たな発見は、このノイズとなる多量なシーケンスをカットすることによって加速される可能性があります。この発見を可能にするためには、豊富な遺伝子から視点を移し、バックグラウンド ノイズを下げることで感度を高める必要があります。この目的のために DepleteXテクノロジーを開発いたしました。
DepleteXテクノロジーは、CRISPR-Cas9 の特異性を利用して、次世代シーケンシング (NGS) ライブラリ内の多量で不要なシーケンスを分解します。DepleteX を使用することにより、より低発現の転写産物を検出でき、シーケンシング能力を拡張して、より深いカバレッジとシグナルの改善が実現できます。このことで、必要なものを正確に発見することができ、新境地を切り開くことができます。
* 以下に紹介する結果はあくまでも一部です。多くの実例や資料が御座いますので、弊社までお問い合わせください。
CRISPRcleanの除去処理により、スポット解像度を高くなり、より多くの遺伝子検出が可能
左図は、X軸のリード数に対するY軸のシーケンス飽和のプロットになります。 卵巣腫瘍サンプルを対象に、除去処理 (青) は、非除去 (紫) と比較してリード深度が増加する毎にシーケンシングの飽和度が高くなることが分かります。 矢印は、非除去条件で推奨される 50,000 リード/スポットに対して、除去した場合は半分の25,000 リード/スポットのシーケンスで同様の情報が得られることを示しています。
一方、右図は、UMI当たりの遺伝子数(X軸)に対するカーネル密度推定値 (Y 軸) プロットで、スポット当たり 1,000リードで、除去処理 (オレンジ) では、非除去 (青) と比較して 46% 多い遺伝子が検出されています。